ドルフィ・ドリームの首ジョイントの変更方法(DDIF対応)
■はじめに
 可動性が優れた新素体DDIFの単体での販売がこの春始まったわけですが、どうにもすわりの悪い首ジョイントのせいで、思ったようなポーズを維持できなかったり、首ジョイントの溝のせいでヘッドの抜き差しが結構面倒だったりといった欠点が残っています。デフォルトのままだとアイホール付きヘッドは、ドライヤーで暖めて首根っこ押さえて抜いてやらないとヘッドの交換が出来ないし、植毛ヘッドでは、ちょっと緩めで不安だったりします。そこでこれらの不満をあまり面倒な改造をせずに、保持性の向上と脱着性の向上の両方を同時に図ってやろうってのが今回の目的です。

■用意するもの
 道具類:ラジオペンチ(に類する先の細いもの。100円ショップとかに売っているので充分です)、瞬間接着剤(セメダイン社PPXもしくは高流動タイプの瞬着+難接着材用前処理材LOCTITE770、ゼリー状瞬着でも可。PPXは大体1000円くらいとちょっと高いけど)、綿棒、ドライヤー、首ジョイントパーツ(東急ハンズとかシモジマとかのPOP用品売り場でバラで売っている「背骨君?」のパーツ、56mm長の凸パーツ1個(ワヨー株式会社のクリアーロッドBJ-P05)、凹パーツ1個)
ワヨー株式会社のサイト→http://www.wayo-web.com/の英文カタログに記載されています。

■手順
1.未来U・キャンディUの場合は、ヘッドの蓋をドライヤーで温め軟らかくしてから蓋をあけ、首ジョイント付近を再度ドライヤーで暖めてヘッドを外してください。ヘッドを外す時は、付属のコンセプトノートを参考にしてください。DDIFボディを素体で買った場合はこの作業はいりません。次に外側に引っ張って両腕を肩から外します。腕の付け根あたりを持って引っ張るのがコツです。そして、ドライヤーで胸部外皮を暖めて軟らかくしてから(もともと軟らかいので暖めなくても大丈夫な場合は多い)、このパーツを外します。ここまでが、下準備です。


2.素体の首ジョイントの付け根を見ると、ピンでばねを固定しているのが見えます。このピンをラジオペンチで取り外します。


写真1 取り外した元の首ジョイントとピン。右が交換する首ジョイントパーツ 写真2 外したあとのボディ側首パーツ
3.首ジョイントを接着します。新しい首ジョイントの白い部分の外側とボディ側首ジョイントの内側に、セメダインPPXのプライマー(もしくはLOCTITE 770)を綿棒を使って塗ります。これで、接着強度が増します。次に首ジョイントをボディの穴に入れてやって、瞬間接着剤を流し込みます。もしくは、ボディ側首ジョイントの内側接着面にゼリー状瞬間接着剤を付けて首ジョイントを差し込んで接着します。今回は、殆どパーツの間に隙間がないので高流動タイプでも大丈夫です。ゼリー状瞬着を使うことで、多少首ジョイントとヘッドとの間に隙間があっても問題なく接着することができます。(写真3)
完全に硬化したら、胸部パーツを組み付けて両腕をさしこんでボディ側の調整は完成です。(写真4)

4.ヘッド側の調整を行います。ララや植毛ヘッドではまったく調整の必要はありません。未来U・キャンディUはほとんど調整の必要はありませんが若干ヘッドの穴が小さいので調整してください。音夢や綾波、未来T、キャンディTはボークス製のオプションの首ジョイントに変えていない限り、ヘッドの首穴が歪んでしまっているので必ず調整が必要です。調整はいたって簡単、ヘッドの首穴付近をドライヤーで暖めて軟らかくしてから、改造した首パーツに差し込んで何回か抜き差しして穴径※を調整してください。ヘッドが冷えれば調整終了です。

※デフォルトの首ジョイントは、ぎざぎざの溝の出っ張っている部分で7mm径です。交換した首パーツの径も7mmなので、調整も簡単だと思います。
写真3 接着したところ。 写真4 完成状態
コンテンツ制作:2005年4月3日
改訂:2006年3月30日
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